禁煙、節酒…健康習慣一つでがんリスク14%減
 

 禁煙、節酒など健康的な生活習慣を多く実践する人ほど、がんの発生リスクが低くなることが、約8万人を対象にした国立がん研究センターの追跡調査で分かった。
 同センターが5日、発表した。
 調査対象は、岩手や茨城、大阪、沖縄など9府県在住の45〜74歳の男女約8万人。がんの要因である喫煙、飲酒、食事(塩分)、運動、肥満度の5項目について、がんの発生リスクが高まるとされる数値基準を設け、何項目で健康的な生活をしているか調べた。
 1995年から2006年まで約10年間追跡した結果、項目数が増えるほど、がんリスクは低下し、1項目増えるごとに男性は平均14%、女性は同9%下がる傾向が見られた。
 調査をまとめた同センター予防研究部の笹月静室長は「がん予防につながる健康習慣を複数組み合わせることで、がんのリスクが段階的に低下することが分かった。生活習慣改善のきっかけとしてほしい」と話している。

2012年3月5日 提供:読売新聞