「旬のテーマ」は舌下免疫療法。
スギ花粉症をはじめアレルギー治療法として関心を集める。
米食品医薬品局が承認へ。国内でも保険適用の見通し。推進か。
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推進 推進する
限定 限定的にとどまる
テーマ 舌下免疫療法、推進か
投票結果 (2月17日公開予定)
舌下免疫療法は、注射をせずに、錠剤を舌下においてアレルギー症状を緩和する治療。米食品医薬品局(FDA)が承認に動いた(『舌下免疫療法、FDA承認へ』を参照)。国内でも今春の保険適用に向けて動いている。推進していくか。
推進 無駄な投薬抑制
舌下免疫療法の利点の一つは、投薬を抑制できる可能性があること。アレルゲンに抵抗性を付与する減感作を促していく。場合によっては、免疫反応を起こさない状態まで持ち込むことも可能とする。薬剤治療に反応しなかったり、副作用が出てしまったりする場合、意味は大きくなる。
舌下免疫療法は、注射による免疫療法と比べて、患者が自宅で実施できるので取り組みやすい。アナフィラキシーショックをはじめ、過度な反応を誘発する懸念が少ない点も重要。これから保険適用されれば、積極的に導入していくと考えることはできるだろう。
限定 順守に課題
舌下免疫療法は、患者が自宅で実施する場面が多いため、治療への順守が欠かせない。患者の順守率向上が課題となり、実施は限定的ではないかと見る医師がいても不思議ない。順守を高めるためには患者指導も要る。しかも、花粉飛散の期間に、3年を超える期間にわたり実施する必要がある。手間をかけて理解をさせるよりは、むしろ投薬でコントロールした方が良いと考えられるかもしれない。
同じ免疫療法を行うならば、注射で行う方が効果が高い可能性がある。免疫療法の効果を示さない患者も存在している。これまでは自由診療で実施されており、治療費用は1シーズンで5万-10万円ほどがかかっている。医療経済の側面から費用対効果が劣ると見られる可能性もある。