まだまだ、発見されていない自然の力というのは多くあるのですね。
母乳に含まれる「TNC」と呼ばれるタンパク質に、エイズウイルス(HIV)の感染力を失わせる働きがあることを米デューク大の研究チームが突き止めた。TNCは傷の修復などに関わることが知られていた。HIVの母子感染予防に役立つ可能性がある。
チームは、感染していない母親の母乳をHIVと反応させる実験でウイルスを中和させる作用を持つ物質を絞り込んでいき、TNCを特定した。
母子感染は妊婦が抗HIV薬を服用することでかなり防げるようになったが、検査や薬に手が届かない妊婦も発展途上国には多い。母乳由来で安全性が高いとみられる点も有望だという。
※米科学アカデミー紀要2013年10月21日付で公表