これに対しては、糖質制限食の長期安全性を示唆する次のような研究がある。1980年に食事調査を行った米国の女性看護師約8万人を、20年間追跡調査した結果、炭水化物の比率が最も低い糖質制限食群(炭水化物29.3%以下、脂肪46.9%以上)と、炭水化物の比率が最も高い「低脂肪食群」(同56%以上、同26%以下)の冠動脈疾患リスクは同等だったことが判明した(N Engl J Med 2006;355:1991-2002.)。ただ、糖質制限食の栄養バランスについてはまだ不明な点も多く、今後さらなる検証が必要だ。