肌のかさつき防ぐ機能解明
化粧品、薬品開発に期待
皮膚細胞のタンパク質が体温に応じて活性化することで、肌のかさつきを防ぐメカニズムを、自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)の曽我部隆彰(そかべ・たかあき)助教らの研究チームが解明し、14日発表した。肌荒れや皮膚疾患を改善する化粧品や薬品の開発につながると期待される。
研究チームによると、肌の温度を感知する"温度センサー"の機能を持つことで知られる表皮細胞内のタンパク質「TRPV4」が、体温が上昇すると活性化。細胞内にカルシウムを取り込んで細胞間のつながりを強化し、水分蒸発を防ぐ上、表皮のバリアー機能を高める働きをすることが分かった。
曽我部助教は「冬の乾燥肌を防ぐには、肌の温度を保つことが重要と言えるかもしれない」としている。
研究成果は米専門誌電子版に掲載されている。
※米専門誌はJOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY
2010.5.17 記事提供:共同通信社 |