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混合治療は保険治療の活用の幅を広げ、財源不足になる?
しかし、患者負担の節約になるのでは??

いわゆる混合診療の課題
日本歯科医師会庶務担当常務理事 柳川 忠廣

 いわゆる混合診療の原則自由化を提言している規制改革会議と、保険診療と保険外併用療養費制度の運用を基本とする厚生労働省の考えは相反している。
また、平成19年11月の東京地裁の判決では、混合診療の原則禁止について「現行法の根拠なし」としたが、昨年9月の東京高裁では、原告が逆転敗訴した。

  現状では、混合診療の導入が保険給付範囲の縮小や患者負担・リスクの増大を来たす可能性が高いことが、全面解禁反対の主事由であり、現行制度を基軸とすることはやむを得ない。ただし、歯科医療に対する患者ニーズの高まりと多様化に応えるためには、フリーアクセス・現物支給・出来高払いによる国民皆保険制度の堅持を大前提に、歯科領域の技術開発を促して、その成果を速や
かに臨床導入できるような仕組みを構築すべきである。

  混合診療については、このような視点からの議論が必要ではないだろうか。

2010 記事提供:日歯会報