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未だに、実勢価格が反映されず。
毒性を疑われる金属が保険で使われるし、
CTの機械導入についても、医科準用だ。

「金パラ」878円に  中医協総会

 中医協総会が1月21日、厚労省内で開催され、金やパラジウム等の市場価格の高騰を受けて、いわゆる金パラ―歯科鋳造用金銀パラジウム合金(金12%以上JIS適合品)―を始め7品目の歯科用貴金属価格が4月より改定されることが決まった。金パラは変動率が9.5%であったたため、告示価格は現在の802円から76円増の878円になる。

  歯科用貴金属材料の告示価格の随時改定については、平成22年度保険医療材料制度改革で、期間は原則6カ月間で変わらないものの、価格の変動幅を従来の±10%から±5%を超えた時に見直していた。
  今回改定された7品目のうち金パラなど5品目は同制度改革を踏まえて改定されたもので、より実勢価格に応じる形となったが、市場に左右される状況は変わっていない。そのため、渡辺三雄委員は、「今後とも市場の影響を受けることは免れない」として、厚労省に代替材料の開発の推進を強く要望した。

  また、総会では、医療機器の保険適用に絡めて渡辺委員が要望した。渡辺委員は、医科では「CT撮影装置」と区分されている「オーソフォスXG3D」が、歯科では「パノラマ断層撮影装置」とされていることを指摘。同じ製品であるにもかかわらず、歯科点数表でCTによる評価がなく、さらに歯科でCTを算定する場合は「医科を準用」とされていることから、次期診療報酬改定では明確に歯科点数表に位置付けるよう要望した。要望を受けて厚労省は、「改定作業の中で整理していきたい」と回答した。

2011.01. 記事提供:日歯メールマガジン