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フランス歯科学会:歯科衛生に関する5つのメッセージ


まだ、WFの歯科衛生のポイントと比べて、予防効果は甘いかな。


フランス歯科学会:歯科衛生に関する5つのメッセージ

 歯科の予防衛生に関しての環境もかつては随分変化してきたが、それは、食生活、生活習慣が変わってきたことが大きな影響を与えたともいえる。それは海外でも同様のようだ。
このほど、フランス歯科学会は、最新の口腔ケア情報を広く国民に受け入れてもらうため、歯科衛生に関する5つのメッセージを発表した。

△歯磨きは1日2回で十分:
最近の研究によると、1日3回、3分間の歯磨きと、1日2回、2分間の歯磨きでは、歯に付着した歯垢の除去量に変わりがないことが明らかになった。朝と晩に行う2回の歯磨きで、問題ないといえる。
気をつけたいのは、歯磨きの時間。フッ素入りの歯磨き粉を使用し、電動ハブラシでは、2分間、普通のハブラシでは43秒〜57秒が推奨されている。電動ハブラシは、歯茎を傷つけてしまうこともあるため、注意が必要である。

△食後には、チューインガムを:
ガムを口の中でクチャクチャとかむ習慣は、あまり上品とはいえないが、歯科医からは、推奨されている。ガムをかむことにより、虫歯を予防する成分の唾液の分泌を促すことが期待される。注意したい点は、虫歯の原因となる砂糖が使用されていないガム、キシリトール入りなどのガムをかむこと。そして、食後約20分間かみ続けることが良いとされている。とくに60歳をすぎると、唾液の分泌が衰え、口の中が乾きやすくなる。そのため、このガムをかむ習慣は高齢者にも推奨されている。

△デンタルフロスの使用は夜に:
歯と歯のすき間に残った食べカスを、デンタルフロスで取り除くことは、虫歯の予防につながるが、歯科医によると、1日1回で十分とのことである。夕食後、歯を磨いた後に行うと良い。また、空気とミクロの水滴で、歯間を一掃できる電動デンタルフロスなども推奨されている。

△酸を多く含む食品を食べ続けない:
唾液の成分には、歯のエナメル質を破壊する酸を中和させる成分が含まれているが、その働きは比較的遅い。そのため、酸味のある食べ物を1日中摂取することは、酸の中和の働きを妨げ、歯の健康にとって望ましくない。間食や、炭酸飲料などの摂取はなるべく避けるべきである。

△うがい:
歯磨きも大切であるが、口を軽くすすぐだけでも虫歯を予防することは可能である。クロルヘキシジンを含む薬用洗口液などは、薬局などで市販されているが、歯肉炎や、歯周病を軽減・予防する効果があるとされている。ただし、一時的な治療の目的以外に、長い期間常用するのは避けたほうが良いとされている。

 生活・社会文化の違いがあるということで、日本で推進されている予防方法と違う点も見られる。当然ながら表現の違いもあるもの事実。チューインガムを噛むことは、咀嚼の重要性を指摘していること。その普及が広く著しいとされる”デンタルフロス”も、日本ではこれからという理解が普通。”うがい”が口腔ケアのすすめと明確に指摘されているのにも注目される。口腔ケアに関心が高まっていることは、間違いなさそうだ。

2014年5月1日 提供:奥村勝氏