オメガ3脂肪酸で脳の老化が1-2年遅れる


加齢による脳萎縮、魚油で抑制 【米国神経学会】

オメガ3脂肪酸で脳の老化が1-2年遅れる

 米国神経学会(AAN)は1月22日、魚油に含まれるオメガ3脂肪酸レベルの高さが高齢期の脳の大きさに関係するという研究を紹介した。同学会ジャーナル、Neurologyオンライン版(1月22日公開)に掲載。

 Women’s Health Initiative Memory Studyに参加する1111人の女性を対象に、赤血球中オメガ3脂肪酸EPA+DHAのレベルを測定。さらに8年後(平均年齢78歳)にMRIで脳容量を測定したところ、オメガ3レベルが2倍高ければ(3.4%に対して7.5%)、脳容量が0.7%大きいことが分かった。

 また、オメガ3レベルの高い人は、海馬の容量も2.7%大きかった。海馬は記憶に重要な役割を果たしており、アルツハイマー病では症状発現の前に海馬の萎縮が始まる。

 「食事やサプリメントによってオメガ3脂肪酸のレベルを高めることができる。今回の研究結果は、オメガ3脂肪酸による脳萎縮抑制により、通常の加齢による脳細胞損失を1-2年遅らせることができることを示唆している」と研究執筆者は述べている。

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2014年1月30日 提供:米国学会短信