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「一般消費者の目には,スマートグリッドはどのように映るのだろうか。私は,その点が気になってしようがない」─。 イベントから1年以上が経過した今,この関係者の言葉は非常に的を射ていたと言える。現在米国の消費者の間で,スマートグリッドの重要な構成要素である「スマートメーター」の導入に対し,懸念の声がじわじわと広がっているからだ。
2010.10.4 記事提供:Green Device Magazine 2010年秋号 |
Phil Keys=シリコンバレー支局 米大統領のObama氏は、2011年3月30日に米Georgetown Universityで演説し、米国のエネルギー政策に大きな転換が必要であるとの認識を示した。演説では、こうしたエネルギー政策の転換を目指し、「Blueprint for an Secure Energy Future」と呼ぶ企画書をまとめたことに言及した。同企画書では、米国が現在輸入している1日当たり1100万バレルの石油を、「今後約10年で」(Obama氏)その1/3を減らすという。このために、代替エネルギーや新たな化石エネルギーの資源を確保するほか、エネルギー利用効率を高めるための取り組みを支援すると、企画書で提案している。 企画書では、Obama氏が既に示していた、米国市場で2015年までに100万台の電気自動車(EV)を走らせる計画や、2035年までに米国内の発電の80%に再生可能エネルギーを採用する「Clean Energy Standard」(クリーンエネルギー標準)を設立する、などの目標を盛り込んだ。さらに企画書では、Obama政権が提案している米連邦政府の2012年度予算の項目を強調している。2010年度予算に比較すると、2012度予算ではエネルギー効率関連の技術開発を支援する金額を2倍に高めているほか、再生可能エネルギー関連の技術開発の金額を70%まで拡大するという。 2012年度予算に関連する例では、エネルギー分野の革新的な技術開発を支援する米エネルギー省(DOE)の関連機関であるAdvanced Research Projects Agency-Energy(ARPA-E)の予算を、6億5000万米ドルに設定したことが挙げられる。ARPA-Eへの予算は、2009年2月の「米国再生・再投資法(ARRA:American Recovery and Reinvestment Act)」の際には4億米ドルであり、2億5000万米ドル増額した格好だ。蓄電やスマートグリッド、レア・アース関連の技術開発に注力する「Energy Innovation Hub」と呼ぶ施設も、新たに3拠点開設するという。 演説では、現在の米連邦政府が抱える膨大な赤字を鑑みると、クリーンエネルギー関連の技術開発に予算を与えるのは難しい環境であると指摘している。Obama氏は、共和党議員の活動に触れ、「クリーンエネルギー関連の新技術の研究開発への投資を削減したい人たちもいる」と指摘した。こうしたクリーンエネルギーへの逆風に対して、「クリーンエネルギーの研究開発への投資を犠牲するならば、石油への依存度はますます高くなってしまう」(同氏)という。クリーンエネルギーの研究開発予算の財源を確保するため、2012度予算では、化石燃料の製造支援のために計上した460億米ドルの租税補助金を削除する方針だ。ただし、この方針に対して、化石燃料を支援する立場である共和党が賛同するかどうかは不明である。 「原子力発電は依然として重要」との認識示す Obama氏は演説で、日本の福島第一原発事故についても言及した。同氏は、原子力発電は現在の米国の発電量の1/5を提供しており、温室効果ガスを発生しないことから、依然として重要であるとの認識を示した。さらに、米Nuclear Regulatory Commission(米国原子力規制委員会)に対し、米国の原子力発電所の安全性を調査するように命令した。米国では、日本の原発事故から多くのことを学び、次世代の原子力発電の建設に生かしたいとしている。Obama氏は、「(原子力発電を)単に選択肢から除くことはできない」と述べた。
2011.03.31 |
東芝は、東日本大震災の被災者への仮設および復興住宅に向けて、同社グループから太陽光発電システムや省エネ型家電機器を100世帯分無償で提供すると発表した。提供するシステムや機器は、 ・住宅用太陽光発電システム である。発電システムと蓄電システム、そして省エネ家電機器を組み合わせることで、今後逼迫が想定される電力需要の中でも家庭での最適なエネルギー管理が可能とする。東芝は今後、被災地での仮設住宅や復興住宅に関する行政の具体的な計画に併せて今回のシステムを提供すると共に、行政からの要請に基づいて省エネ家電機器をさらに提供することを検討していくとする。
2011.03.31 |
活きるを考えました。
2011.04.1 |
一時的な復旧ではなく、抜本的なインフラ整備を 今回は被害を受けた地域が広い範囲にわたることに加え、被害が甚大なので、阪神大震災を超える規模の対策が必要となる。そのときに留意しておかなければならないのは、しっかりとインフラ回復をしないと、被害が長期に及ぶということだ。 阪神大震災の経験に学べ このことが何を意味するのか。大きな復興予算の投じられる最初の2年間程度は、復興予算のために経済活動が下支えされる。しかし、そのカンフル剤の効果が消えると、経済は長期低迷に陥るのだ。 例えば、典型は神戸港だ。かつてはコンテナ取扱量世界3位を誇る国際ハブ港だったが、阪神大震災で使用ができなくなって、その後韓国の釜山港などに、ハブ機能を奪われてしまった。最大の原因は、船舶の大型化が要求する水深に神戸港が対応できていなかったからだ。阪神大震災で被災したのをきっかけに、国際ハブ港の条件を満たすように抜本的な改善をすればよかったのに、当面の復旧が優先されてしまったのだ。だから、今回も十分な予算をかけてインフラ整備等を行う必要がある。その総費用は10兆円をはるかに超えるだろう。 復興資金には無記名の無利子国債を充てよ 私はこれまで、無利子国債には反対してきた。大金持ちの相続税回避に使われてしまうからだ。しかし、このご時世で大金をもっているのは、金持ちしかいない。その金を復興に使うのだ。ただし、私はマイナス金利でよいと思う。 例えば、3年償還の無記名国債は、元本を30%引きで償還、10年償還の場合は20%引き、30年償還の場合は10%引きといった具合だ。償還の時点で誰が持っていても、相続税や所得税の課税なしで資金が受け取れるということにすれば、相続税に悩む大金持ちは、喜んで買うだろう。 もちろん、このやり方は相続税の先食いになるし、下手をすると減免になってしまうかもしれない。しかし、当面の復興資金の確保を優先すべきだろう。 森永卓郎(もりながたくろう)
2011.03.15 |
精神疾患のために生じる医療費や労働力損失などの社会的コストが、年間11兆円に上ることが、順天堂大学などの調査で分かった。 過剰な投薬など不適切な治療で病気が長引く患者も多く、コストを押し上げているとみられる。東日本巨大地震の影響でうつ病やストレス性疾患を患う人の増加が懸念されており、患者への早期で適切なケアはもちろん、精神医療のあり方も見直しが求められそうだ。 調査は、同大医学部の横山和仁教授(衛生学)らが、厚生労働省の補助事業として実施。2008年度の統計資料などから〈1〉医療費の総額〈2〉うつ病で仕事が手に着かないなどの生産性低下による損失額〈3〉介護する家族の労働コスト--などを推計して合計。年間の社会的コストを最大で11兆3756億円と算出した。病気別の医療費で一番多かったのが幻覚や妄想が起きる統合失調症で1兆980億円。約80万人の患者がいるとされ、長期入院の人が多い。うつ病などの気分障害が、3101億円で続いた。
2011.03.31 記事提供:読売新聞 |
東日本大震災以降、関東地方では計画停電が続いており、EVブームは終わるとの見方もある。しかし3月29日に先行開発車第1号『SIM-LEI』を発表したシムドライブ代表取締役社長の清水浩氏は、計画停電はEVの普及に支障は及ぼさず、状況が許せば、むしろ計画停電時にこそEVのメリットが発揮されると説明した。 「日本の乗用車がすべてEVになったとしても、発電量を10%増やせば問題ありません。夜間の充電を前提とすれば、現在の発電能力で対処できます。しかもSIM-LEIのバッテリーは一般家庭2日分の電気を蓄えることができます。電力自由化が進めば、停電時にもEVの電気を使うことで普段どおりの生活を送ることが可能です」 清水氏はまた、今回の計画停電が契機になって、太陽光発電が急速に普及すると予想している。 「駐車場の屋根に、SIM-LEIの全長、全幅と同じ大きさのソーラーパネルを装着すれば、年間で1万6000km走行分の電気を作り出すことができます。一般的なユーザーなら、太陽光発電だけで走れるのです。しかも今回の計画停電によって、太陽光発電を導入する家庭が増えるでしょう。すると量産効果で価格が下がり、さらに普及が加速します。当初の予想よりかなり早いペースで、グリッドパリティが実現するかもしれません」 計画停電というEVにとって不利に思える状況に怯まず、逆にバッテリーの蓄電池利用や太陽光発電の普及など、プラス方面に目を向ける清水氏の前向きな考えこそ、現在の日本人にもっとも必要な姿勢ではないだろうか。
2011.03.31 |
正しい知識と、冷静な判断を」。スクリーニングをめぐる混乱が続いている。福島第1原発周辺の住民が、検査済みの"証明書"がないとして、福島県外の施設でも入所を拒否される事態が表面化。誤った認識に基づく周囲の過剰な反応に、国や関係団体から冷静な対応を求める声が上がっている。 13日から検査を続ける福島県では、27日までに延べ約9万9千人が検査を受けたが、除染が必要だったのはわずか99人。いずれも、健康への影響はまったくないという。 全日本病院協会の猪口正孝(いのくち・まさたか)災害対策本部副本部長は「現時点で、診療した医療従事者や、ほかの患者らの健康に悪影響が出るようなことはあり得ない」。協会は、避難や屋内退避の区域を含め、福島県を出た患者の受け入れ先となる全国約800の医療機関をリストにまとめた。「治療などのために被ばくの程度を調べることはあるかもしれないが、検査の証明書を受け入れの条件にすることはない」と強調する。 「検査は、避難区域や屋内退避区域の内外の住民を安心させるためのものなのに、逆の反応を招いている。医療機関や福祉施設で働く人は正しい知識を持って対処すべきだ」。全国老人保健施設協会の三根浩一郎(みね・こういちろう)常務理事は指摘する。 厚生労働省は、医療関係団体や宿泊施設に、証明書を受け入れ条件にしないよう通知していたが、29日になって全国の介護施設にも過剰反応を控えるよう要請。三根常務理事は「当初から高齢者を受け入れる施設に通知すべきだった」。 一方、厚労省は、介護施設が正当な理由なく入所を拒否するのは省令で禁じられているとし、担当者は「あってはならないこと」としている。
2011.03.30 記事提供:共同通信社 |
厚生労働省は29日、千葉、新潟、長野、群馬、山形、神奈川の各県産の農水産物から食品衛生法の暫定基準値を上回る放射性物質は検出されなかったと発表した。 千葉県の検査ではチョウセンハマグリ、ブリ、スズキの水産物3品目から放射性セシウムは検出されなかった。新潟県が検査したホウレンソウ、コマツナ、イチゴの農産物3品目、山形県が検査したイチゴからも放射性物質は出なかった。 長野県は県内3カ所で採取したホウレンソウを検査したが、放射性物質は検出されなかった。24日の検査で基準値を大きく下回る放射性ヨウ素とセシウムが検出されたため、県が農林水産省に依頼して検査を続けていた。原乳は前回、検出されなかったため検査から外れた。 群馬県は、出荷停止となっているホウレンソウ、カキナに加え、トマトなど計8品目を検査。露地栽培のホウレンソウ、カキナから最大で1キログラム当たり380ベクレルのセシウム(基準値500ベクレル)、330ベクレルのヨウ素(同2千ベクレル)を検出したが、基準値を下回った。ハウス栽培のトマト、ウド、ナスからは出なかった。 神奈川県の検査によると、豚肉、ナマコ、ゴマサバ、カタクチイワシからセシウムは検出されなかった。牛の原乳からは2・1ベクレルのヨウ素を検出したが、基準値を大幅に下回った。
2011.03.30 記事提供:共同通信社 |
内閣府の食品安全委員会は29日、福島第1原発事故を受けて政府が急きょ設定した放射性物質に関する食品衛生法の暫定基準値について、「十分に安全側に立ったものと考えられる」とする評価をまとめた。報告を受けて、厚生労働省が基準値を確定する。 食安委は、暫定基準値で食品の安全が確保できるかどうかを22日から協議してきた。農水産物の生産者にとって焦点となっている基準緩和については方向性を示さず、厚労省の判断に委ねた。 暫定基準値の根拠となっているのは、国際放射線防護委員会(ICRP)の基準で、人が1年間に受ける放射線量の限度を示している。 食安委は、放射性ヨウ素については「根拠となる数値は相当な安全性が見込まれる」と指摘。放射性セシウムに関しても、ICRPの基準に基づいて政府の原子力安全委員会が示した年間5ミリシーベルトの基準を「かなり安全側に立ったものである」と結論づけた。 一方、セシウムの基準について一部の委員から提案された年間10ミリシーベルトに緩和すべきだとの意見については「不適切とまでは言えない」として否定しなかった。 食安委は、今回議論されなかったウランやプルトニウムなどについても、健康への影響について検討を続ける。
2011.03.31 記事提供:共同通信社 |
東北地方太平洋沖地震による避難生活に伴う心身の機能の低下の予防について(3/29)《厚労省》 厚生労働省は3月29日に、介護保険最新情報vol.185を公表した。今回は、「東北地方太平洋沖地震による避難生活に伴う心身の機能の低下の予防」に関する事務連絡を掲載している。 今般の東北地方の震災により、避難生活を余儀なくされている高齢者等については、生活の不活発化を原因とする心身の機能低下、いわゆる「生活不活発病」の発症が危惧されている。生活不活発病を予防するためには、避難生活においても生活を活発にすることが重要だ。 そこで厚労省は、生活不活発病の予防活動を促す利用者向け資料(それぞれ避難所用と被災地域生活者用)(p3-p8参照)と予防マニュアル(p9-p19参照)を公表。保健師等による避難所等での保健指導、介護予防や生活支援等に活用するよう求めている。また、生活不活発病を予防するための取組として、地域支援事業の介護予防事業を実施することが可能であることも、あわせて連絡している。
2011.03.30 記事提供:WIC REPORT(厚生政策情報センター) |
電気自動車(EV)ベンチャーのシムドライブは29日、先行開発車第1号が完成したと発表した。4輪それぞれにモーターを搭載する「インホイールモーター」を採用し、走行可能距離は1回の充電で333kmを可能とした。 シムドライブは、インホイールモーター、コンポーネントビルトイン式フレームなどの技術を用いたEVの量産化をめざし先行開発車の試作をおこなっている。今回発表された先行開発車第1号は2013年頃の量産をめざし、2010年1月19日から2011年3月31日までの期間を設け、34機関の参加のもと開発がおこなわれた。 今回完成した1号車はニックネームとして『SIM-LEI』と名付けられた。LEIは、“Leading Efficiency In-wheel motor”を意味するという。開発にあたっては、EVの課題点である航続距離を300kmまで伸ばすことをめざした。 インホイールモーター、ビルトイン式フレームのほか、オール鉄鋼製モノコックボディーによる車体の軽量化、回生エネルギーの高効率回収、超低転がり摩擦抗タイヤによる転がり摩擦の低減、ボディーの空気抵抗低減などにより、電池容量は24.9kWhと市販EVとほぼ同等(日産『リーフ』は24kWh)ながら、JC08モードで333kmの航続距離を実現した。ガソリン燃費換算では70km/リットルに相当するという。 清水浩社長は、「夜間に充電を行うことを前提とすれば、日本のすべての車がEVに変ったとしても、発電所の増設は不要で、かつ、内燃機関自動車に使われてきた石油の一部を発電にまわすことで、すべてのEVの充電を行うことが可能。また、夜間に貯えた電力の一部を昼間の時間帯に家庭用等の電力として使用することもできる。現在、問題になっている昼間の電力不足の解決にも貢献することが可能だ」としている。 既に2号車の参加機関も決定し、こちらは2014年の量産化をめざし開発を開始している。 《宮崎壮人》
2011.03.29 記事提供:レスポンス |
野村総合研究所は、震災発生後1週間強が経過した3月19日から20日にかけて、震災関連の情報を入手するに当たって、どのようなメディア(情報源)を重視したか調べるため「東北地方太平洋沖地震に伴うメディア接触動向に関する調査」を実施した。 調査は、関東(1都6県)在住の20〜59歳のインターネットユーザー3224人を対象にした。 主な調査結果では、東日本大震災に関する情報の取得に際して、重視する情報源を尋ねたところ、NHKのテレビ放送を重視する人が80.5%とダントツだった。民放テレビを重視する人は56.9%だった。調査対象はインターネットユーザーだったが、災害時におけるテレビ放送の重要性が改めて確認されたかっこう。 インターネットで得られる情報の中ではYahoo!やGoogleなどの「ポータルサイト」情報を重視すると回答した人は43.2%で最も多く3位だった。速報性に欠ける新聞は36.3%で4位とインターネットを下回った。twittreやFacebook、mixiなど「ソーシャルメディアの情報は18.3%で、インターネットの新聞社の情報の18.6%とほぼ並んだ。 さらに地震に関する情報に接して、様々なメディアや情報発信主体に対する信頼度の変化を尋ねたところ、「信頼度が上がった」との回答が最も多かったのがNHKで28.8%が「信頼度が増した」と回答。続いて「ポータルサイトの情報」で17.5%、「ソーシャルメディアで個人が発する情報」が13.4%だった。 一方で「政府・自治体の情報」に対しては、「信頼度が低下した」との回答が28.9%にも達した。「ソーシャルメディアで個人が発する情報」の「信頼度が上がった」との回答は3位だったが、「信頼度が下がった」との回答も9.0%で同じくワースト3位となった。今回の震災ではソーシャルメディアの利便性があったものの、コスモ石油の火災に関するチェーンメールなど、デマやウソの情報に触れる機会も結果として増加したためと見られる。
2011.03.29 |
警察庁緊急災害警備本部は29日、30日午前6時以降、東日本大震災の発生による三陸自動車道の交通規制を解除すると発表した。これにより、福島原発周辺を除く、同震災による交通規制が全面解除となる。 今回、30日午前6時に交通規制が解除されるのは、三陸自動車道の鳴瀬奥松島IC〜登米東和ICの区間で、通行できる車両を制限する交通規制が実施されていた。 今回、交通規制は解除となるが、道路の損壊等により通行止めが行われている区間が存在するので注意が必要となる。 《椿山和雄》
2011.03.29 |
外出時、N-100クラスのマスクは着用した方が安心です。 スリーマイル事故の14万倍 福島事故の放射性物質 深刻度は6と米団体 東京電力福島第1原発の事故で放出された放射性物質の量は、1979年に発生した米国のスリーマイルアイランド(TMI)原発事故で放出された量の14万〜19万倍に上るとの試算を米国の市民団体、エネルギー環境調査研究所(IEER)のグループが29日までにまとめた。 IEERのアージャン・マキジャニ所長は「事故の深刻度の国際評価尺度で、TMI事故と同じレベル5だとする日本の公式見解は、幻想としか思えず、多くの誤解を招くものだ」と批判。評価尺度はより深刻なレベル6に当たると指摘した。 IEERによると、事故でこれまでに環境中に放出されたヨウ素131の量は240万キュリー(1キュリーは370億ベクレル)と推定され、これだけでTMI事故の放出量の14万倍。これに加えて、放射性のセシウム134とセシウム137が計50万キュリー程度放出されたとみられ、合わせると放出量は19万倍に達する。 IEERによると、放射性のヨウ素もセシウムの量も旧ソ連のチェルノブイリ原発事故で放出された量の10%程度。だが、チェルノブイリ事故の放出源は原子炉1基だけだったのに対し、福島の事故の場合、三つの原子炉と四つの使用済み燃料プールが放出源になったとみられ、半減期が約30年と長く、体内に取り込まれやすいセシウム137の量も多いため、環境への影響が長く続くことが懸念される。 マキジャニ所長は「日本政府は、事故の実態を市民によりよく理解させるため評価をレベル6に引き上げ、これまで放出された放射性物質の量や、今後予想される放出量などを詳細に公表すべきだ」としている。 2011年3月29日 提供:共同通信社 敷地内土壌にプルトニウム 核燃料から放出の可能性 建屋外でも高い線量の水 圧力容器破損の恐れ 福島第1原発事故 東日本大震災による福島第1原発事故で東京電力は28日、原発敷地内の土壌5カ所からプルトニウムを検出したと発表した。今回の事故で核燃料から放出された可能性があるとしている。濃度は過去に行われた核実験の際に、日本で検出されたのと同レベル。「通常の環境土壌中の濃度レベルで、人体に問題になるものではない」としている。今後、敷地内と周辺の環境モニタリングを強化する。 一方、1〜3号機の建屋地下から海側に延びるトンネルと、地上につながる立て坑に水がたまり、2号機外の立て坑では毎時千ミリシーベルト以上の高い放射線量が検出された。 この線量は、15分で今回の作業員の被ばく線量の上限である250ミリシーベルトを超える。30分でリンパ球が減少、4時間程で半数の人が30日以内に死亡するとされる。 各号機のタービン建屋内でも汚染した水が見つかっており、特に2号機は毎時千ミリシーベルト以上、通常の炉心の水の約10万倍と高濃度。原子力安全委員会の班目春樹(まだらめ・はるき)委員長は2号機について「原子炉圧力容器が破損した可能性と、周囲から漏れている可能性がある」と述べた。 東電によると、水が確認されたのは27日午後3時半〜4時ごろ。公表まで丸1日以上かかり、安全委員会が連絡を受けたのも28日夕と、通報や情報公開が遅れた。 トンネルには冷却用の海水を引き込む配管や電線が通る。1〜3号機の立て坑は深さ約16〜26メートル。いずれも上端近くまで水がたまっていた。1号機の水の放射線量は毎時0・4ミリシーベルト。3号機はがれきで測定不能。2号機の立て坑内の空気中も毎時100〜300ミリシーベルトと高い線量だった。海までの距離は約55〜70メートル。東電は海の汚染につながった可能性もあるとしている。 経済産業省原子力安全・保安院は引き続き注水による炉心冷却を優先する考えを示した。 圧力容器の破損については東電が28日未明、配管などに穴が開いた可能性に初めて言及。保安院は否定的だが「あらゆる可能性を念頭に置く」とした。 原子力安全委は2号機について「溶融した燃料と接触した原子炉格納容器内の水が直接流出した」との見方。2号機以外は格納容器外に出た蒸気が凝集した可能性を指摘。安全委は菅直人首相に向け、防止策や監視強化を求める助言案をまとめた。 東電は28日も1号機の建屋内の水をポンプで復水器に回収する作業を継続。2、3号機は復水器が満水で、復水器内の水を別のタンクに移すのを検討。真水を原子炉に注入して冷却するポンプを外部電源で動かすため、2号機に続いて1、3号機の準備工事を進めた。使用済み燃料プールには29日にも配管を通じて真水を注入する。枝野幸男官房長官は「当面は今のやり方で原子炉や燃料プールを冷やし続けるのは可能だ」とした。 東電は27日、2号機建屋内の水の濃度を通常の炉心水の約1千万倍と誤って発表し、28日に約10万倍の1立方センチ当たり1900万ベクレルと訂正した。保安院は東電に口頭で再発防止を指示した。 2011年3月29日 提供:共同通信社 プルトニウム検出の意味は 「Q&A」
東京電力福島第1原発の敷地内の土壌から、毒性の極めて強いプルトニウムが検出された。どんな意味があるのだろう。 Q プルトニウムの特徴は。 A 人体への影響が極めて大きいアルファ線を出し、呼吸などで体内に入ると骨や肺に沈着して、強い発がん性を帯びるため非常に厄介だ。同位体のうち、代表的なプルトニウム239の半減期は約2万4千年と非常に長く、体内に入ると放射線を出し続け、排出されにくい。核分裂を起こし膨大なエネルギーを出すため、核兵器の材料にもなる。 Q アルファ線とは。 A 透過力が弱く、空気中では3センチも進めず、水も通り抜けられない。しかし、人体に入ったときの影響力はヨウ素などから出るガンマ線の約20倍とも言われている。 Q 健康への影響は。 A 今回検出されたうち、事故の影響と考えられるプルトニウム238の濃度は、2地点のうちの高い方で土壌1キロ当たり0・54ベクレル。東電は「通常の土壌中の濃度と同じ。人体に問題になるものではない」と説明している。経済産業省原子力安全・保安院や専門家も、ただちに健康に影響はないとの見解だ。 Q どこまで放出されているのか。 A プルトニウムは重い元素であり、遠くには飛びにくいと考えられている。ただ、今回は原子炉建屋の外でも高濃度の放射性物質が検出されており、専門家は「動向をチェックすることが必要だ」と指摘。東電は今後も土壌を定期的に採取して調べるとしている。 Q 今回の事故でこれまでに検出されたヨウ素やセシウムとはどう違うのか。 A 気体となって放出されるヨウ素やセシウムと違い、プルトニウムは沸点が約3232度と非常に高く、気体状になる前に溶け出したと考えられる。これは、損傷した燃料そのものが水に混ざって外に出ている可能性があることを意味し、より深刻な状況になったといえる。 Q どこから出てきたのか。 A 3号機ではプルトニウムにウランを混ぜた混合酸化物(MOX)を燃料にするプルサーマルを実施しているので、ここから出た可能性がある。ただ、プルトニウムは原子炉内でウラン燃料が中性子を吸収すると生成されるため、ほかの号機の燃料にも含まれている。現時点では出所の特定は難しい。 Q 今後の対策は。 A これ以上放出が続かないようにしなければならない。燃料が損傷するのを抑えるため、原子炉や使用済み燃料プールの冷却をこれまで以上に強化し、封じ込めることが求められる。 お上の力で封じ込める事が出来ると考えるのは、???自分の身体、知り合いの身体を守るのは、自分たちで、するしかない。
2011年3月29日 提供:共同通信社 |
警察庁は28日、福島県警が、東京電力福島第一原子力発電所の半径10キロ圏内で27日に発見した遺体について、遺体表面の放射線量が高く収容ができなかったことを明らかにした。 今後の対応を検討している。 同庁によると、10キロ圏内の大熊町に遺体があるとの情報があり、同県警が27日朝、防護服を着用した機動隊員ら15人を出動させた。その結果、原発から約5キロ離れた屋外で1遺体を発見したが、遺体表面の放射線量が、全身の除染が必要となる基準を超えていた。このため、「搬送する警察官や、遺体安置所の医師らが被曝(ひばく)する危険性が高い」(警察庁幹部)として近くの建物に安置するにとどめた。 同県警は同原発の事故後、半径20キロ圏内での遺体の捜索を中断している。ただ、10-20キロ圏内では防護服を着用した上、避難をしていない住民の説得やパトロールを行っている。
2011.03.29 記事提供:読売新聞 |
日米両政府が東京電力福島第一原子力発電所事故への対応で連携を強化するため、合同の連絡調整会議を創設し、その下に課題ごとの検討・作業チームを新設したことが28日、明らかになった。 日米双方の政府高官や原子力専門家、自衛隊、米軍のほか、東電や原発関連企業も参加し、日米同盟を背景に総力戦の態勢を築く狙いがある。 検討・作業チームは、〈1〉放射性物質の拡散を防ぐため、早急な取り組みが必要な「放射性物質遮蔽」〈2〉中期的に原発を安定化させる「核燃料棒処理」〈3〉長期の対策となる「原発廃炉」〈4〉住民の健康管理など「医療・生活支援」--の四つだ。「医療」以外の3チームはすでに発足しており、「医療」チームも近く設けられる。細野豪志首相補佐官が4チームの取り組みを総括する。
2011.03.29 記事提供:読売新聞 |
中日本高速道路は28日、東名高速道路の全サービスエリアに「電気自動車用急速充電システム」を設置し、3月29日11時から運用を開始すると発表した。これにより、EVで東京から名古屋まで連続走行が可能となる。 今回、急速充電システムが設置されたのは、東名高速の、足柄SA、富士川SA、牧之原SA、浜名湖SAの各上下線、名神高速道路多賀SA(下り)、東名阪自動車道の御在所SA(上下)の計11個所。 これにより、同社管内の急速充電システムは、2010年4月に運用開始した東名高速の海老名SA(上下)、上郷SA(上下)と合せて計15個所。 EVの航続距離は、日産『リーフ』ではJC08モードの航続距離で200kmと公表されている。東京-名古屋の距離はおよそ360kmあるので、どこかで充電する必要があった。今回の急速充電器設置で、東名高速では50〜70kmの間隔でEVの急速充電が可能となり、EVによる長距離ドライブが可能となる。 なお、利用するには「利用者カード」の事前申し込み、「おサイフケータイ」か「FeliCaカード」への事前登録が必要。利用料金は1充電当たり100円。 EV急速充電器、12年度末までに東京30か所に設置…東京都道路整備保全公社 日本ユニシス、名神 吹田SAでのEV充電スポット網構築実験に参加 自販機を活用したEV充電器---10社が協力して普及事業
2011.03.28 |
東京電力は3月27日の記者会見で、数十カ所程度の医療機関を特例的に計画停電の対象から外していることを明らかにした。 東日本大震災で福島第一原子力発電所などが甚大な被害を受け、東京電力の電力供給能力は大幅に低下している。同社は3月14日から、管内1都8県(東京23区は原則として対象外)を5グループに分け、午前6時20分から午後10時までを7つの時間帯に区切って、電力需給に応じて輪番で3時間程度の計画停電を始めた。 東京電力はこれまで、社会機能の維持に必要な鉄道会社などについては、計画停電の対象外としていることを認めていたが、一部医療機関も対象外としていることを認めたのは初めて。「対象外となっているのは、救急のポイントとなる数十カ所程度の医療機関」(東京電力法人営業部長の鎌倉賢司氏)だという。 停電を免れているのは、主に3次救急などを担う病院と推定されるが、今のところ対象外の医療機関は公表されていない。対象外とする基準について鎌倉氏は、「関係省庁などに教えていただきながら決定している」と説明した。 救急を担うような病院は自家発電装置を備えてはいるが、電力供給能力は自家発電装置の規模や性能によってまちまちで、停電中に消費電力の大きいCT検査やMRI検査、X線検査などができなくなる施設も少なくない。停電で必要な検査ができず、急性疾患を発症した患者への対応に苦慮する医療機関も出てきており、東京電力には停電対象外となっている医療機関名の公表が求められる。
2011.03.29 |
日本たばこ産業(JT)は25日、30日から4月10日までたばこ全製品の出荷を一時的に停止すると発表した。 期間中、「マイルドセブン」など主要銘柄25種類に絞って増産し、出荷を順次、再開するとしている。 震災により、たばこの製造工場が被害を受けたほか、材料も調達しにくくなっているためだ。 >中国産の葉を使うの?国産は放射能と被災で調達困難 2011.03.25 記事提供:読売新聞 |
被爆対策 http://www.healthcounseling.org/topic010.html
災害メンタル対策 http://www.healthcounseling.org/topic011.html 災害ストレス対策 http://www.healthcounseling.org/topic012.html ★本日,火山噴火予知連が開催され,その内部資料を入手しました.3月11日 の後,日光白根,焼岳,乗鞍岳,富士山,箱根山,伊豆大島,新島・神 津島で 地震活動活発化しました.現時点で上記のうち,焼岳が一番問題となっていま す.これは他の火山では地震が順調に減少しているのですが,焼岳 だけはあま り減少していません.さらに箱根の大涌谷では噴気が非常に激しくなっていま す.箱根の方には申し訳ないのですが,突発的な火山ガス災害 も想定されます ので,しばらくは無理に箱根(特に大涌谷)には近づかないほうが無難です. 現在の状況は日本全体で地震活動が活発化しているというのが正解です.静岡 大学の小山教授のまとめが参考になります.小山教授は私と地震研究所 で同期 でした.信頼のおける情報です.彼のコメントの中に「パンドラの箱が開いてし まった」というコメントがありますが,まさにその通りです.こ れまでの日本 列島が地震学的に静かすぎたのです. どこが安全かという事ですが,大都市では,たとえば神戸はもう直下型地震は 発生しません.地震が発生した所が安全としか言えない状態です.福井 も大丈 夫ですが,ここも原発の風下ですね...私のいた金沢も約300年前に一応直 下型地震が発生していますが,現時点では地震の危険性は高い地 域と考えられ ます. 東日本沖で起きた巨大地震について 静岡大学防災総合センター教授 小山真人 http://sk01.ed.shizuoka.ac.jp/koyama/public_html/etc/EastJM9.html 東北地方における道路状況がわかります. 本田技研工業のインターナビの情報を Google Earth でご覧ください。 朝10時にはコンスタントに配信されています。 http://traffic.premium-club.jp/earthquake/sanriku/ トヨタ自動車からも G-Book の情報が公開されています。 同じく Google Earth でご覧になれます。 配信時刻にバラツキ(早い場合10時ごろ〜遅い場合16時ごろ)が見られます。 ご注意ください。 http://g-book.com/pc/spot/Tohoku-Jishin.asp ITS Japan からもホンダ、パイオニア、トヨタ、日産の情報を 統合した情報をが公開されています。 http://www.its-jp.org/news_info/6568/ -- http://blog.energy.gov/content/situation-japan/ 今日、アメリカのエネルギー省から発表された放射能汚染状態です。興味のあ る人は4-5ページの地図を見て下さい。空中からのサンプリングですが、北の 方へ流されているのが判ります。最高で125マイクロシーベルト。政府の発表 では安全に問題のない濃度です。しかし8時間居れば1年間に許容される1ミ リシーベルトに達します。10日居れば30ミリシーベルトです。放射能被爆量は 放射能単位x被爆時間です。日本政府はこの様なクリアーなデータを示してい ません。 カリフォルニア大学のProf. Monrealが福島原発の3月16日現在までの情報を基 に、市民啓蒙のため講演をし、その講演に使った資料が下記URLで見ることが できる、との情報がありましたので、お知らせします。 http://ribf.riken.jp/~koji/monreal.pdf 2011.03. 記事提供: |
東日本巨大地震の大津波で全壊した岩手県陸前高田市の県立高田病院のスタッフが、1台の衛星電話を手に、市内の別の場所に設けた仮設診療所で被災者の診療を続ける。 「横沢伝声器」とスタッフが呼ぶこの衛星電話は、今月末で定年退職する予定だった病院事務局長の横沢茂さん(60)が、命をかけて津波から守った。有線電話や携帯電話の不通が続く中、薬品調達や救急患者の情報収集の〈命綱〉となっている。 11日の地震発生直後、鉄骨4階建ての病院は入院患者や医師のほか、避難してきた住民ら100人以上であふれていた。「大きな津波が来るぞ」。数分後、あちこちで声が上がった。 3階にいた事務員の冨岡要さん(49)は窓の外を見た。10メートルを超える大きな津波が迫っていた。1階事務室まで階段を駆け下りると、横沢さんが窓際に設置されていた衛星電話を取り外そうとしていた。通信衛星を介して通話する衛星電話は、地上の施設が壊滅すると使えなくなる携帯電話や固定電話と比べ、災害時に強い。 「津波が来ます。早く逃げて下さい」。冨岡さんは大声で伝えた。横沢さんは「これを持って行かなければダメだ」と叫んだ。冨岡さんは駆け寄り、横沢さんから衛星電話を受け取って、屋上まで駆け上がった。病院が4階まで津波にのみ込まれたのは、その直後。横沢さんは行方不明になった。 衛星電話は11日こそ起動しなかったが、屋上からヘリコプターで救助されたスタッフらが13日に再び試すと、回線がつながった。 衛星電話で薬品や医療機器の融通を他の病院や業者に依頼。体制を整えた病院は震災4日後の15日、同市米崎町のコミュニティーセンターに診療所を仮設し、医療活動を再開した。22日も衛星電話が避難所の急患情報を得る唯一の手段だ。 診療再開後は、毎日約150人以上が訪れる。高血圧や糖尿病の患者、地震のショックで眠れないと訴える人など様々だ。地震前から高血圧で通院していた菊池利義夫さん(83)は「こんな状況でも、きちんと薬を出してもらえる。本当にありがたい」と話す。 横沢さんの遺体は21日、遺体安置所を捜し歩いていた妻の澄子さん(60)と長男の淳司さん(32)らが確認。22日、同県紫波町の自宅に帰った。横沢さんは県の病院事務職員として単身赴任で県内を巡り、2年前から高田病院事務局長になった。同僚たちは「患者の目線に立った柔らかい語り口で好かれていた」と口をそろえる。 遺体と対面した澄子さんは、「お父さん、ご苦労さま」と心の中で語りかけながら、右耳についた砂を手でそっと払った。「患者のために忙しく、自宅への連絡まで気が回らないのでは」という祈りはかなわなかった。だが、今はこう思う。「皆さんのために役だったのは本当に良かった。本人も家に戻ってこられて、安心したでしょう」 衛星電話には「事務局長さんが天国で手伝いしています」と書かれた紙が張られている。(天野雄介) 2011.03.23 記事提供:読売新聞 |
福島第一原発の事故で、文部科学省が行った放射性物質の拡散予測の結果が公表されていないことに、専門家から批判が上がっている。 今回のような事故を想定して開発されたシステムだが、「生データを公表すれば誤解を招く」として明らかにされていない。 このシステムは「SPEEDI(スピーディ)」と呼ばれ、炉心溶融に至った1979年の米スリーマイル島の原発事故を踏まえ、開発が始まった。現在も改良が進められ、2010年度予算には7億8000万円が計上された。 コンピューターで原発周辺の地形を再現し、事故時の気象条件なども考慮して、精密に放射性物質の拡散を予測する。今回の事故でも、原発内の放射性物質が広範囲に放出された場合を計算。政府が避難指示の範囲を半径20キロ・メートルに決める時の判断材料の一つとなった。 住田健二・大阪大学名誉教授は「拡散予測の結果を含め、専門家が広く議論し、国民が納得できる対策をとれるよう、情報を公開すべきだ」と批判する。 2011.03.23 記事提供:読売新聞 |
2011.03.22 記事提供:レスポンス |