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社会情勢レポート記事区切り

ブラジル渡航前に打って ワクチンABC/11

ワクチンABC:/11 ブラジル渡航前に打って

 Q 6月に開かれるサッカー・ワールドカップをブラジルで観戦するには、ワクチンの接種をしなければならないんだってね。

A はい。黄熱病のワクチン接種が必要です。黄熱病は中南米やアフリカで広がる風土病です。日本が6月24日(現地時間)にコロンビアと対戦するクイアバなど、試合がある都市の一部や観光名所が、世界保健機関(WHO)の予防接種推奨地域に含まれています。ウイルスを持った蚊に刺されると感染し、発症すると発熱や吐き気などが起き、死亡する場合もあります。

Q ワクチンは、いつ打てばいいの?

A ワクチンの効果が期待できるのは、接種10日後から10年間です。ただし、生ワクチンのため、接種後4週間は他のワクチンを接種できません。渡航先によって他のワクチンの接種が必要な場合は、早めの接種が必要です。直前は混雑する可能性もあります。せっかくの観戦の思い出が良いものになるように、余裕を持って接種することが勧められます。

Q どこの病院でも接種できるの?

A 受けられるのは、各地の検疫所など全国26カ所だけです。費用は約1万円で、事前に予約が必要です。接種機関の連絡先など、詳細は厚生労働省検疫所のホームページ(http://www.forth.go.jp/news/2013/12101510.html)に掲載されています。

【構成・奥山智己】


2014年3月27日 提供:毎日新聞社

社会情勢レポート記事区切り

人々の心、さむがる子供に (動画)

特ダネ!投稿DO画「寒がる子供にやさしさを」
https://www.youtube.com/watch?v=necLqmrKAAI&list=TL4GO7p2zRua1gpP2D8gZ5WRN0awnKOVp5


2014年3月25日 提供:NHKonline

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理研予算の9割が税金 iPS細胞に対抗、再生医療ムラの覇権争い

特集ワイド:巨額研究費
理研が落ちた「わな」 予算の9割が税金 iPS細胞に対抗、 再生医療ムラの覇権争い

 「科学者の楽園」と呼ばれる理化学研究所(理研)は税金で運営される独立行政法人だ。新たな万能細胞「STAP細胞(刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得細胞)」の研究不正疑惑が理研を激しく揺さぶっている。カネの使われ方から問題の背景を読み解く。【浦松丈二】

 寺田寅彦、湯川秀樹、朝永振一郎・・・。日本を代表する科学者が在籍した理研は日本唯一の自然科学の総合研究所だ。全国に8主要拠点を持ち職員約3400人。2013年度の当初予算844億円は人口20万人程度の都市の財政規模に匹敵、その90%以上が税金で賄われている。

 予算の3分の2を占めるのが、理研の裁量で比較的自由に使える「運営費交付金」。STAP細胞の研究拠点である神戸市の理研発生・再生科学総合研究センター(CDB)には年間30億円が配分される。研究不正の疑いがもたれている小保方(おぼかた)晴子・研究ユニットリーダーは5年契約で、給与とは別に総額1億円の研究予算が与えられている。

 英科学誌「ネイチャー」に掲載されたSTAP細胞論文の共著者、笹井芳樹CDB副センター長は、疑惑が大きく報じられる前の毎日新聞のインタビューで「日本の独自性を示すには、才能を見抜く目利きと、若手が勝負できる自由度の高い研究環境が必要」と語り、この10年で半減されたものの運営費交付金がSTAP細胞研究に「役立った」としている。理研関係者によると、小保方さんに「自由度の高い」研究室を持たせ、大がかりな成果発表を主導したのは笹井さんだった。

 「万能細胞を使った再生医療分野には巨額の政府予算が投下されている。そのカネを牛耳る“再生医療ムラ”内には激しい予算獲得競争、覇権争いがある」と指摘するのは近畿大学講師の榎木英介医師だ。学閥など医療界の裏を暴いた「医者ムラの真実」の著書がある。失われた人間の器官や組織を再生することでドナー不足や合併症などの解消が期待される再生医療分野に対し、政府は13年度から10年間で1100億円を支援することを決めている。

 榎木さんは言う。「現在、政府予算の大半がiPS細胞(人工多能性幹細胞)の研究に回されています。顕微鏡1台が数百万円、マウス1匹でも数千円から特殊なものでは万単位になる。予算が獲得できなければ研究でも後れを取ってしまう。追いかける側の理研の発表では、山中伸弥京都大教授が生み出したiPS細胞に対するSTAP細胞の優位性が強調され、ピンク色に壁を塗った小保方さんのユニークな研究室内をメディアに公開するなど、主導権を取り戻そうとする理研の並々ならぬ意欲を感じた」

 笹井さんはマウスのES細胞(胚性幹細胞)から網膜全体を作ることに成功した再生医療分野の著名な研究者。榎木さんは「山中教授がiPS細胞を開発するまでは、笹井氏が間違いなくスター研究者だった」と言う。だが、iPS細胞が実用化に近づいたことで、笹井さんら“非iPS系”研究者の間では「埋没してしまうのでは」との危機感が高まっていたといわれる。

 「こうした競争意識が理研の“勇み足”を招いたのではないか」(榎木さん)

 霞が関でも研究予算を巡ってのせめぎ合いが繰り広げられている。「民主党政権時代がそうだったが、本来の『国立研究所』は不必要だ、第1級(の研究レベル)でなくても2級3級でいいというのであればそれまでだ。しかし、必要だというなら現在の独立行政法人制度では全く不十分だ。手をこまねいていては欧米の一流研究所を超えることはなく、躍進する中国の国営研究所に一挙に追い抜かれるだろう」。昨年10月23日、中央合同庁舎4号館の会議室でノーベル化学賞受賞者の野依良治・理研理事長が熱弁をふるった。世界に肩を並べる研究開発法人創設についての有識者懇談会で意見を求められたのだ。トップレベルの研究者に高額の報酬を支払えるようにしたい、それには法律で給与などを細かく定められた独立行政法人の枠組みから出なければ――との訴えだ。

 実際、米ハーバード大学など一流大学の教授年収は約2000万円。世界トップレベルの研究者で5000万円を超えることは珍しくない。一方、理研の常勤研究者の平均年収は約940万円。これでは優秀な頭脳が海外に流出したとしても責められまい。

 「科学者に科学者の管理ができるのか」。財務省関係者からはそう不安視する声が聞かれたが、理研関連の来年度予算編成が大詰めを迎えた1月末、理研はSTAP細胞論文を発表。政府は早速、理研を「特定国立研究開発法人」の指定候補にすることを発表し、野依理事長の訴えは実りかけた。ところが、論文に画像の使い回しや他論文からの無断転載が相次いで見つかり、政府は閣議決定するまでの間、理研の対応を見極める方針だ。指定の「追い風」として期待されたSTAP細胞は逆に足かせになってしまったのだ。

 有識者懇談会委員の角南(すなみ)篤・政策研究大学院大学准教授は「チェック体制は制度改革の論点の一つで、そこがクリアできないなら理研の新法人指定は簡単ではない」と言う。「研究不正疑惑はいつでもどこでも起き得る問題だが、この時期に新制度の旗振り役である理研で起きてしまったことが、科学技術振興を成長戦略の柱と位置付ける政権の推進力に悪影響を及ぼさないことを願いたい」

 「科学史上有名な捏造(ねつぞう)事件であるシェーン事件と構図が似ている」と指摘するのはサイエンスライターの片瀬久美子さんだ。ノーベル賞学者を多数輩出した米国のベル研究所で02年に発覚したヤン・ヘンドリック・シェーン氏の論文捏造事件である。「シェーン氏の上司や共著者、科学誌の査読(審査)担当者たちは、外部から論文に使用された実験グラフの使い回しを指摘されるまで捏造を疑わなかった。親会社の経営難で研究費や人員の削減が行われており、優れた研究成果を出し存在意義をアピールするために『スター研究者』の登場が研究所の幹部から強く望まれていたことが、内部での不正のチェックを甘くした原因だと指摘されている。事件後、共著者の責任や査読の限界が指摘されるようになったが、今回のケースでは過去の教訓が生かされていなかったと思う」。片瀬さんは後手後手に回る理研を批判する。事件から6年後、親会社はベル研での基礎物理研究を打ち切った。

 過去の教訓から理研は学ぶことができるか。「楽園」の科学者たちに厳しい視線が注がれている。

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t.yukan@mainichi.co.jp


2014年3月19日 提供:毎日新聞社

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混合診療 「保険外」選択可能に 新制度、規制改革会議案

混合診療 「保険外」選択可能に 新制度、規制改革会議案

 保険診療と保険外診療を併用する「混合診療」(保険外併用療養費制度)を巡り、政府の規制改革会議(議長・岡素之(もとゆき)住友商事相談役)が検討している改革案が分かった。患者の要望に応じて混合診療の範囲を個別に決める「選択療養制度」(仮称)を新設。国内では未承認でも、海外では認められている薬の利用など医療の選択肢を広げる。27日の同会議で正式決定し、6月の規制改革実施計画策定に向けて厚生労働省と協議に入る。

 混合診療は原則、禁止されており、保険診療分を含め全額自己負担となる。多数の患者が利用できる医療技術に限って例外的に認められ、保険を部分適用できる。混合診療の認定審査にも3〜6カ月程度かかる。

 これに対し、選択療養は混合診療を認め、保険診療と併用する保険外診療を患者自身が選ぶ仕組み。医師が保険外診療の診療計画書を作成し、患者に必要性とリスクを十分に説明するなど一定のルールを設ける。

 規制改革会議は、選択療養が実現すれば、日本で審査待ちになっている100種類以上の海外で承認された薬が使えると見込んでいる。【宮島寛】


2014年3月27日 提供:毎日新聞社

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除菌「根拠なし」に反論広告 大幸薬品、罰金の可能性も

まったく、根拠もなく、塩素系の殺菌ガスを放出することで、空間殺菌とかいうのがおかしい、アウシュビッツの昔のナチスドイツのガス室と同じで、身体に良いわけもないし。同じような、イオン殺菌とか、オゾン殺菌を歌っているのも活性酸素の怖さを知ったら室内に発生器を置きたくなくなる。布もボロボロになってきます。紫外線に当たっているのと同じ。

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除菌「根拠なし」に反論広告 大幸薬品、罰金の可能性も

 消費者庁の阿南久長官は2日、生活空間の除菌・消臭ができるとうたう商品の表示に根拠がないとして景品表示法の措置命令を受けた大幸薬品(大阪府)が、表示には裏付けがあるかのように誤解を与えかねない広告を出したとして、同社に懸念を伝えたことを明らかにした。「最終的に(刑事)処分になる。懸念があると言っている」と記者会見で語った。 

同庁は先月27日、二酸化塩素の効果で生活空間の除菌・消臭ができるとうたう空間除菌グッズを販売する大幸薬品など17社に対し、効果を裏付ける根拠がないとして、再発防止などを求める措置命令を出した。

 大幸薬品は同31日、全国紙5紙に広告を出し、同社の商品「クレベリンゲル」について「さまざまな実験や検証を行っております」「一般居住空間における検証も行っております」とのメッセージを載せた。消費者庁は、消費者に誤解を与える恐れがあるとして問題視。同日、大幸薬品に懸念を伝えたという。

同社は措置命令で、不当表示があったことを消費者に知らせ、再発を防ぐことが求められている。従わないと3億円以下の罰金が科られる可能性がある。同社広報部は「措置命令には真摯(しんし)に対応していく。長官の発言は詳細が把握できていない」と話した。(小泉浩樹)


2014年4月2日 提供:朝日新聞

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家事・介護外国人活用を…政府諮問会議

女性の活用と外国人を受け入れるのは別問題です。
外国人受け入れは日本人の若い人の雇用を奪うのと、海外ヨーロッパーでも問題になっているテロや社会不安の要素を増大させます。
積極的にやることではなく、日本に来たいと感じる国にもっとなっても、プレミアムでなかなか日本社会に入れないという、国にすれば、優秀な人材はどんどん難関をとっぱしても、移住してくる。あくまでも受け身でゆっくりと進行させるべきことです。先、今の日本人の若い人たちの教育や雇用という問題をしっかり解決していかないと、外国人の方が生活力あって、大家族で日本に移住してくる結果になるよ・・・

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女性支援策 提言へ

 政府の経済財政諮問会議(議長・安倍首相)の民間議員4人が、家事や介護分野の外国人人材の受け入れを検討すべきだと提言することがわかった。育児や介護を理由に、働きたくても働けない女性の意欲を引き出す狙いがある。

 4日開かれる経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議で提言する。

 総務省の調査によると、育児や介護が理由で、働けない女性は約220万人いる。少子高齢化が進む中で、女性が働きやすい環境を作るために、提言は家事や介護を支える外国人人材を受け入れるべきだとしている。

 一方、技能を持った外国人が活躍しやすい環境を整えることは国民的な課題だとして、政府間の取り決めのもと、建設業など人材が不足する分野に技能職として一定数の外国人人材を受け入れる方法を検討すべきだと提言する。

 介護分野の人材受け入れに関しては、経済連携協定(EPA)に基づき、一部の国から看護師と介護福祉士の「候補者」を特例的に受け入れているだけにとどまっている。


2014年4月3日 提供:読売新聞

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患者情報集めロボットが手術…病院丸ごとIT化

最近、ディープラーニング(深学?)というPCの能力が良くなってきているので、医療情報をメガデーターで管理してこういう病院も医者はさらなる処置法の研究や患者さんとのコミニュケーションに専念できるし、ヒューマンエラーがすくなくなって 安全管理、医療安全が高まるよね。
また、遠隔治療も促進されて、どこにいても、最新の方法でスーパードクターに診てもらえるかな?

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患者情報集めロボットが手術…病院丸ごとIT化

 政府は、病院の「丸ごとIT化」に乗り出す。

検査や診察で得られるデータをロボット手術に生かしたり、患者の位置情報を待ち時間の解消に役立てたりする情報システムの実用化を図る。治療の安全性や患者の利便性を高める狙いで、開発されたシステムは将来、アジアや中東へも輸出したい考えだ。

政府は、健康・医療戦略推進本部に作業部会を設置。患者情報をどのようにコンピューターに集めるかなど、システムの共通ルールを話し合い、6月に改定する成長戦略に盛り込む

。国内の病院では、医師が操作する手術支援ロボットの導入が広がっていることから、作業部会では、検査機器で測った患者のデータをロボットが自動的に入手し、それを活用して手術を行う仕組みを議論する。自動化で精密な手術が可能となり、医師は安全管理に集中できると期待される。


2014年4月2日 提供:読売新聞

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2025人が合格、合格率は63.3%、第107回歯科医師国家試験

■2025人が合格
合格率は63.3%
第107回歯科医師国家試験

第107回歯科医師国家試験の合格者が3月18日、厚労省より発表され、受験者3200人中2025人が合格した。合格率は63.3%で、第102回(平成21年)の67.5%から増加傾向が続いていたが、前回の71.2%より7.9ポイント減少した。受験者数は昨年度より121人減で、第102回の3531人をピークに減少を続けている。

新卒・既卒別に見ると、新卒者は受験者2241人のうち1642人が合格し、合格率は73.3%。前々回81.4%、前回80.4%と、2年連続で80%台が続いていたが、前回より7.1ポイント減少した。

一方、既卒者は受験者959人のうち383人が合格し、合格率は39.9%。こちらも前々回の47.5%、前回の48.4%と、上昇が続いていたが8.5ポイント減少した。また、新卒期を含めて受験回数2回での合格率は56.7%で、3回は43.5%、4回は26.9%であった。

男女別では、合格者数は男1194人、59.0%、女831人、41.0%で合格率は男59.8%、女69.1%。昨年と比較すると男女ともに減少した。合格率が男よりも女の方が高い傾向はここ数年続いている。受験者数は男1998人、62.4%、女1202人、37.6%で、昨年の男61.3%、女38.7%と比べ男の比率は増加し、女の比率が減少した。

■会員数の将来予測について
日本歯科医師会厚生・会員担当常務理事 守田 邦昭

国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、日本人の人口は2013年度の1億2724万7千人(推計)から、2060年度には8673万7千人に減少し、2013年度における人口割合の68%の水準になると見込まれている。
このような中、日歯は昨年、専門家に2060年度までの会員数の将来予測(試算)を委託し、その結果を先日開催した第175回臨時代議員会において報告した。

将来予測は、厚労省が集計した平成24年12月までの「医師・歯科医師・薬剤師調査」に基づいて実施。本予測の試算結果に大きな影響を与える歯科医師国家試験の合格者数については、2060年度における(1)人口10万人当たり歯科医師数が現行水準(約80人)となるように合格者数がコントロールされるパターンと、(2)合格者数が現行水準(約2300名)で推移するパターン等に分けて試算を行った。

その結果、会員数は2013年度の6万4617人(推定)に対して、2060年度における(1)のパターンでは2万6410人、(2)のパターンでは3万7476人となり、2013年度の会員数に対して、(1)のパターンでは40.9%、(2)のパターンでは58.0%の水準に低下する試算結果となった。加えて、日歯の組織率は歯科医師数に対して、2013年度の62.5%(推定)から、39.5%〜41.6%の水準に低下する試算結果となった。

因みに、歯科医師国家試験の合格者が現行水準で推移すると、2060年度における人口10万人当たりの歯科医師数は119人まで増加する見込みである。
したがって、日歯は未入会者対策と歯科医師需給問題の2つの大きな課題に同時に取り組まなければならない。これらの課題は、すぐに効果が得られる改善策を見出すことは難しいが、とりわけ未入会者対策はこれまでの地道な取り組みを継続していくとともに、新たな視点による方策を見出し、対応して参りたい。


2014年3月24日 提供:日本歯科医師会

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真実の情報はメージャーなメディアからは得られない?
知ることがまづは大切。

真実の情報はメージャーなメディアからは得られない?知ることがまづは大切。

http://www.youtube.com/channel/UCza7gpgd6heRb8rH4oEBZfA?v=ZK5RY5rIGs8


2014年3月6日 提供:新日本経済新聞 三橋貴明公式チャンネル

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注射と神経損傷

「注射で神経損傷」の訴訟に注意を
注意義務を検討せず、「過失認定」のケースも

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注射と神経損傷

平岡敦(弁護士)

■神経損傷事例の増加

 採血や点滴などで注射を行う際に、神経を損傷し、RSDやカウザルギーを発症する事例が増えている。症状の内容や程度が患者の素因に影響される部分も多く、医療側と患者との関係がこじれてしまうケースも多い。中には、医療側が訴えられる事例もあり、裁判例も蓄積されつつある。裁判例の分析を通じて、どのような場合に医療側の責任が認められるのかを分析する。

■責任が認められるための要件

 医療側の責任が認められるための要件は、過失・因果関係・損害の存在である。

 まず患者に損害が発生していることが大前提である。何らかの症状が発生し、それにより治療費の支出や休業に伴って生じた逸失利益など具体的な損害が生じていることが必要となる。

 次に、過失の存在が必要となる。どのような場合に過失が認められるかについては、後述する。過失が認められたら、その過失と損害との間に因果関係が認められる必要がある。因果関係とは、「あれがなければこれがない」と言える関係が過失と損害の間に存在し、それが社会通念上、医療側に責任を負わせても仕方ないと思えるような関連性を有しているか否かで判断される。神経損傷に関する裁判例で、この因果関係が争点になったものは少ない。因果関係が争われた裁判例でも、患者の穿刺部に表れた症状は、神経を損傷した場合に想定される症状と矛盾しないという簡単な分析にもとづいて、因果関係が肯定されている。したがって、因果関係については、あまり争いになることなく認定される傾向があるようである。

■過失が認められるための要件

 最も重要な問題は、過失がどのように認定されるかである。過失が認められるためには、過失の前提となる事実関係が存在し、その事実関係に照らして考えると、医療側の行為が期待される注意義務に反していたと言えることが必要である。要約すると、@事実関係の存在と、A注意義務違反が必要と言える。

■事実関係認定の困難性

神経損傷事故は、多い日常数多く行われる採血や点滴に伴って生ずることが。したがって、どのような態様で施術が行われたのか、記録が不充分であることが多い。また、数多くの施術のうちの1つであるから、施術者の記憶も曖昧である。その結果、どのような態様で注射が行われたのか、事実関係を確定することが困難で、医療側と患者で事実関係の主張が相反する場合も多く見られる。

 健康診断時の採血で神経損傷が生じたかが争われた仙台高裁秋田支部平成18年5月31日の裁判例では、施術の態様(針を刺したまま血管を探る動作を行ったか否か)や、施術時の痛みの申告とその原因(神経損傷による痛みか、駆血帯による痛みか)について、患者と医療側の主張が異なっていた。裁判所は、結果として、患者の主張を採用した。裁判所が患者の主張を採用した根拠は、カルテなど直接的な証拠によったのではなく、主張内容の自然さなど間接的な証拠の積み重ねであった。

■注意義務が認められるための要件

この裁判例の大きな問題点は、事実認定のあり方よりも、その後の注意義務違反の認定の仕方にある。この裁判例では、注射により神経損傷が生じたという事実関係を間接事実から確定すると、その医療側の行為が、医療側に求められる注意義務に反したのかをまったく検討せずに、即過失ありと認定してしまった。

 前述の通り、過失を認定するためには、確定された事実関係を前提に、そこで行われた行為が行為者に求められる注意義務に反していたか否かを判断する必要がある。そして、注意義務が認められるためには、行為の結果を予見することができ、かつ、悪しき結果を回避することができなければならないとされている。したがって、注射事故についても、神経損傷の結果を予見でき、それを回避できるという事情の存在が必要となる。

 この点、献血時の注射による神経損傷が争われた大阪地裁平成8年6月28日の裁判例では、裁判所は、注射による神経損傷という事実関係と、その神経損傷と症状発生間の因果関係までは認定した。しかし、裁判所は、「前腕皮神経に関しては、静脈のごく近傍を通過している前腕皮神経の繊維網を予見して、その部位を回避し、注射針による穿刺によって損傷しないようにすることは、現在の医療水準に照らしおよそ不可能である」として、注意義務の存在を否定した。

■あるべき注意義務

 このように注射による神経損傷の裁判例は、注意義務についてほとんど検討していないような杜撰なものから、注意義務を全否定するものまで両極端に割れている。

 しかし、ネット上で公開されている採血のマニュアル等を見ると、神経損傷に対する配慮が記載されているものも散見される。それらを見ると、橈側<正中<尺側の順に神経損傷のリスクが高いとしているものが見られる。研究論文を見ても、「尺側皮静脈の外側には皮神経が橈側皮静脈の周囲と比べて明らかに多く分布した」「尺側皮静脈と肘正中皮静脈の分岐部には、検索全例で内側前腕皮神経由来の複数の皮神経が同部を囲むようにして交錯しながら走行する特徴が認められた」「静脈に近接する神経枝の径は約2.0〜2.9mmに達し、23Gの注射針の径を大きく超えており、同部が神経損傷の危険性が最も大きい領域と考えられる」「橈側皮静脈と肘正中皮静脈の分岐部は、尺側に比べると外側前腕皮神経由来の神経枝の総数が少なく、しかも太さが1.1〜3.0mmと細いため神経損傷の危険性は尺側よりも低いと考えられる」などとされている。

 上記の様な医学上の指針や研究成果を踏まえると、注意義務の内容も、あるべき注射の部位なども検討した、もう少し緻密なものが要求されて然るべきではないかとも考えられる。もちろん、どの部位に注射をするかは、注射の目的との兼ね合いで決まるので、杓子定規にどの部位にとルール化できるようなものではない。実際に手技が行われたときの事情を踏まえての判断となろう。

■素因減額

 なお、裁判例の中には、患者が有している心因的要員が症状の悪化に寄与しているとして、損害賠償額を減額するものもある。例えば、仙台高裁秋田支部平成18年5月31日の裁判例では、「痛みの持続・深化に控訴人の心因的なものが関与していることが強くうかがわれる」として、「損害額(略)のうち三割は控訴人の個人的要因が寄与したもの」であると判断した。注射事故の場合、心因的要素が関係していると思われる事例が多いため、損害額を判断する際には、素因減額(患者の元もと有する素因を理由に損害賠償額を減額すること)を検討する余地がある。

■事実関係を記録するための工夫

 また、過失を認定する前提として、事実関係を確定する必要がある。しかし、最初に述べたとおり、採血等は日常、頻繁に行われる医療行為であるため、充分な記録がなく、記憶も曖昧であることが多い。そのために事実関係の確定ができず、それが紛争を長期化させる原因となる場合もある。そこで、痛みの申告があったか否か、穿刺部位はどこかなどを簡単に記入できるようにカルテを工夫するなどの措置を執ることも一考の価値がある。



2014年2月18日 提供:先見創意の会

 

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