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ようやく歯牙鑑定の在り方が公になるのか?

■歯牙鑑定謝金の整備
  日本歯科医師会庶務担当常務理事 柳川 忠廣

本年度から歯牙鑑定謝金(国費)が新たに整備された。これまで各都道府県の警察本部と警察歯科医会との間で取り決められた謝金額は様々で、全くのボランティアに近い地域もあり、格差が生じていた。
  また、従来の費用の名目は、警察署内で処理できる捜査協力費等であり、多くの案件では鑑定嘱託書や捜査関係事項照会書等が交付されることがなく、携わった歯科医師の立場や責任が明確とは言えなかった。
  今回の謝金額は、司法解剖に係る諸経費の算定や、歯科診療報酬点数に準じて計上されているが、制度化されたばかりで未だ検討の余地がある。
  ただし、本謝金の導入は、警察庁が警察歯科医の業務を改めて正式に認めたものであり、長年の懸案である歯科医の身分補償にもつながるものと、日歯としては前向きに捉えている。さらにその背景に、これまで航空機事故や大規模災害で犠牲になられた方々の身元確認作業に尽力された、多くの警察歯科医の献身的な活動があることを、我々は忘れてはならない。


2009.11.3 記事提供 日歯メールマガジン