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自家移植、歯科にも応用出来る。
口腔外根切除再植

自家移植手術
岡山大が世界初、肺の自家移植に成功
長時間保存の技術応用


 岡山大病院(岡山市北区)は2日、右肺中枢部にがんを患った60代男性=広島県在住=の肺を体外に取り出し、患部を切除したうえで正常な肺の一部を再び体内に戻す自家移植手術に成功した、と発表した。摘出した肺を長時間保存する肺移植の技術を応用しており、同病院はこの手法による手術は世界初としている。

 同病院によると、患者は末期がん手前で、従来なら右肺全摘出が必要だった。しかし今回は生体肺移植の技術を活用。先月中旬の手術で一時的に右肺を全摘出し、がん患部のみを切除。病理検査でがん細胞がないと確認された部位を体内に戻した。患者は同30日に退院した。

 肺の摘出を最小限にとどめたことで患者の肺活量は約70%維持でき、全摘出で起きる術後の呼吸不全を防ぐこともできた。男性はゴルフなど軽いスポーツも可能で、社会復帰に支障はないという。

 執刀した大藤剛宏(おおとうたかひろ)講師は会見で「患者は早い回復を見せている。術後のQOL(生活の質)を向上する新しい治療法だ」と話した。【石戸諭】

2010.7.3 記事提供:毎日新聞社