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ヘルペスウイールスの感染力

ヘルペス感染の仕組み解明 2種類の突起にくっつく

人に感染すると発熱や発疹(はっしん)を引き起こす単純ヘルペスウイルスが宿主細胞に入り込む仕組みを、大阪大の荒瀬尚(あらせ・ひさし)教授らが解明し、21日付の米科学誌セルに発表した。

ウイルス表面にある2種類の糖タンパクが、細胞表面のそれぞれ別の突起にくっつくのがきっかけになっていた。荒瀬教授は「これを防げば感染力を弱められる。新たな治療薬開発の手掛かりになりそうだ」と話している。

ハムスターの細胞などで実験。片方の糖タンパクがくっつく突起は知られていたが、もう一方の糖タンパクがPILRという突起に取り付くのを発見した。どちらか一方を抗体でじゃますると、感染力が大幅に落ちることも分かった。

このウイルスは一度感染すると潜伏して完治が難しく、国内で年間約8万人が治療を受ける。免疫力が落ちると脳炎を起こすなど重症化し死亡する例もある。

北海道大や東京大などとの共同研究。

2008.3.21 記事提供 共同通信社