「死は考えもせず」感染から回復した100歳女性、ワクチン接種後は「世界に飛び立ちたい」

 参考:2021年5月11日 (火)配信読売新聞

 

 100歳の高齢で新型コロナウイルスに感染しながら無事に回復した大津市の伊東綾子さんが10日、滋賀県庁で記者会見しました。「元気になった姿を多くの人に見てほしい。感染しても必ず治ると信じて」と述べ、コロナ患者へエールを送りました。

 

 伊東さんは大正9年(1920年)6月生まれ。今年1月10日、陽性が判明し、翌11日に同県近江八幡市の市立総合医療センターに入院しました。一時は熱が38度台に上がり、酸素吸入が必要な中等症となったが、食欲が次第に戻り、リハビリを続けて2月5日に退院しました。

 県側が「他の患者の励みになる」と会見を依頼し、伊東さんが快諾。体調が万全になった今月、担当医の山口琢医師(41)の同席のもとで会見に臨みました。

 伊東さんは「死は考えもしなかった。医師に絶対の信頼を置き、『元気にしてくれへんと怒るよ』と伝えた」と笑いを交えて闘病生活を振り返りました。「(入院中)孫やひ孫に携帯電話で『おばあちゃん、大丈夫?』と聞かれ、励みになった」とも語りました。

 さらに会見では、健康維持に約20年続けている気功や屈伸を披露。「世界遺産や五輪など見たいものがたくさんある。ワクチンを打ち終わったら、世界に飛び立ちたい」と誓いました。

 山口医師は「リハビリ中から前向きに自分を鼓舞したことが回復につながったのでは。病は気からということを実感した」と話しました。

 

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