参考:m3.com 2020年7月22日 (水)配信
中医協総会(会長:小塩隆士・一橋大学経済研究所教授)は7月22日、新たにマイクロアレイ法を用いる新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の臨床検査試薬を承認しました。8月から保険適用される予定です。販売名は「FilmArray呼吸器パネル2.1」で、ビオメリュー・ジャパンが保険適用を申請していました。保険点数は1800点(検体輸送が不要な場合は1350点)。検体の前処理を含めて約50分間で結果が得られるといいます(資料は、厚生労働省のホームページ)。
「FilmArray呼吸器パネル2.1」の、SARS-CoV-2陽性の鼻咽頭検体との陽性一致率は98%、同陰性検体との陰性一致率は100%(各50検体での比較)。鼻咽頭ぬぐい液から、SARS-CoV-2や各種インフルエンザなど計21項目のウイルスや細菌を同時測定できるのが特徴です。そのため、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の疑いがある発熱患者に使用すれば、インフルエンザの可能性も調べることができます。今秋以降、季節性インフルエンザの患者が増加した際に、活用が期待されています。
オンラインで開かれた総会では、日本医師会常任理事の松本吉郎氏が「使用は、インフルエンザなど多項目を疑う場合に限定されるのか。新型コロナウイルスの疑いだけでも使用が認められるのか」と質問。厚労省の担当者は「医学的に適切と判断された場合は実施することができる。新型コロナウイルスのみの疑いでも、迅速性などを加味して医師が選択した場合は使用が認められる」と答え、インフルエンザなどの疑いがない場合でも検査が実施できるとの見解を示しました。