Covid-19の死亡者はアメリカが27.9万人、日本が2210人(12/06現在)です。日本では医療崩壊の危機が差し迫っているとの報道がありますが、アメリカに比べて医療体制が貧弱なのでしょうか?

参考:Quora

12月16日現在、アメリカでの死亡者数は約30万4千人、そして日本での死亡者数は2600名足らずです。日本の人口はアメリカの人口の約2.6分の1なので、アメリカの方が死亡率が45倍近くある事になります。

アメリカの陽性者数は約1680万件、日本の陽性者数は約18万5千件ですから、アメリカの方が陽性者数が約35倍近くある事になります。

これらの数字から、単位人口当たり、アメリカは日本の約40倍程度の罹患率である事が想像できます。

さて、日本では医療崩壊の危機が叫ばれていますが、同数人口当たり日本の約40倍の患者を抱えるアメリカでさえ、かろうじて医療崩壊は免れています。これは一体全体どういう事でしょうか?

日本は人口当たりのベッド数では世界で一番多いとされています。そして、人口当たりの医者の数も看護婦の数もほぼアメリカと同数です。つまり、日本の医療システムはアメリカとほぼ同等もしくはそれ以上と言っても良いはずなのです。それではなぜ、「医療崩壊」する可能性があるのか?

現在、アメリカではコロナで約11万3千人が入院しています。もしこれが「入院が必要」だと判断された人数だとした場合、日本で本当に入院が必要な人数は約3000人足らず(113,000÷40=2,825)という事になります。しかし、実際には「入院治療等を要する者」は約2万5千人も存在します。

この「本当に入院が必要な人≒約3000人」と「入院治療を要する人≒約2万5千人」との間に8倍以上も開きがある事が原因です。

これは、日本ではコロナウイルスが「第二種感染症」に分類されており、「感染者は指定病院に入院しなければならない」とされているからです。つまり、PCR検査で陽性反応が出れば、その人が無症状でも、原則「入院」が義務づけられます。

つまり、「本当に入院が必要な人」は「PCR検査で陽性反応が出た人」の10%程度の人であり、残り90%近くの人は自宅療養もしくは待機でも問題ない人達なのです。

ただ、これは法律上の問題なので、コロナウイルスをインフルエンザと同様の「第五種感染症」に分類すれば、入院患者数は抑えられるわけです。

もう一つ、「コロナの風評被害によって、受け付ける病院およびベッド数が限られている」という問題があります。

これは「コロナ感染患者」を受け付ける事による風評被害によって、他の病気で訪れる患者がその病院に行かなくなる事により、経営悪化する問題です。

もちろん病院はコロナ患者を受け付ける事により、看護婦のリソースを大量に咲かなければならない一方、収入は激減するわけで、コロナ患者を受け入れるメリットが全くありません。そういう理由から、現在病院が持っている総ベッド数の実に1.5%程度しかコロナ患者には使われていません。つまり、ベッド数だけの問題で言うと、残り98.5%ものベッドがあるわけですから、コロナに割り当てるベッド数と看護婦リソースをやりくりすれば、医療崩壊は防げます。ただ、先程も書いた通り、「コロナ患者を受け入れれば、それだけ経営が悪化」するわけで、政府や自治体からの補助が出ない限り、病院側が自主的にベッド数を増やすメリットは全くありません。

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