気付かずに進行 咽頭がん最新治療

 参考:テレビ東京 2017年11月28日(火)

気付かずに進行…咽頭がん 治療で声を失う可能性も!傷が残らない最新治療

 今回の医療特集のテーマは「50代以降の人に多く発症する咽頭がん」。声を出す声帯に近い部分にがんができると治療しても声を失うことが多いという。そんな中、命も声も守る最新治療を取材しました。

 埼玉・所沢市の防衛医科大学校病院に入院している80歳の男性を取材。男性は先月受けた検査で咽頭がんが見つかりました。今のところ自覚症状は何もないといいます。男性は取材の日、病院側から病状の詳しい説明を受け、約2cmのがんが下咽頭にあると教えられました。咽頭と口のがんの患者数は現在約37,000人。ここ数年は増加傾向にあるといいます。

 実は咽頭がんは早期のうちはほとんど症状がなく、気付かないうちに進行します。特に男性のように下咽頭にできるがんは声帯に近いため、手術でがんを取ると声帯も一緒に摘出しなければなりません。男性は早期発見だったため、声帯を残して手術する最新治療を受けることができました。手術は約1時間30分で終わり、がんのあった部分だけ綺麗に切り取られました。最新治療について塩谷彰浩教授は「声帯が残りますし、口の中から外の皮膚を切らずに腫瘍を取ることができる。非常に患者さんへの負担が小さいというメリットのある手術です」と話します。治療から2日後、男性のもとを訪ねると治療後も変わらず声を出せている男性の姿がありました。気付かずに進行し、声を失うこともある咽頭がん。患者の命を救い、声も守る治療は日々進化を続けています。

 今回取材した男性の治療費は3割負担の場合、約10万円とのこと。男性が受けた内視鏡治療は、早期がんと一部の進行がんに対応しています。

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