バイキング 温活はデタラメ?医師が生激論

参考:フジテレビ 2016年05月26日

2016年05月26日(木) 11時55分~13時45分/ フジテレビ

 温活を行っているか街角インタビューを実施しました。カイロを貼っている、生姜・生姜紅茶をとる、腹巻きを巻くなど。伊藤要子さんによると、温活をするとヒートショックプロテインというタンパク質が増えるとのことでした。しかし、大竹真一郎さんは、低体温の人の方が長生きといいます。伊藤要子さんを招いてスタジオで生討論を行いました。内田恭子さんは睡眠時に使用しているシルクの靴下を紹介しました。大竹真一郎先生は別室で意見を主張しました。

伊藤要子医学博士の主張

 温活は健康なカラダ作りに必要と伊藤要子医学博士は主張しました。体温が低いと代謝=酵素が働かない、疲れやすいなどの不調がでてきます。横澤夏子さんは「よもぎ蒸しで女性器にあてて温活を行っている。」とのことでした。不妊には低体温が関係していると紹介しました。ヒートショックプロテインはタンパク質を守る、修復するなどの効果があります。それにより免疫力増強、長寿、中性脂肪の減少、紫外線を防御などの病気予防につながる。男性にも同じように効果があるとのことです。

大竹真一郎医師によると低体温の人の方が長生き!?

 大竹真一郎医師は「よくもまあいけしゃあしゃあと何の根拠もないことをよく言うな」と切り出し、「実際に結果が出た、という研究は無い。全ての人に合っているとするのは良くない」とした。内田の行っていた靴下の重ね履きについて、人間の体は体温調整がされるようにされているため、冷え性の人は、あまり厚着しないほうがいいとのことです。大竹によれば、アメリカの調査では”低体温の人のほうが長生き”という研究結果が出ているといいます。薬丸は「それはあくまでアメリカの調査で、日本人にそれが当てはまるのか」と返したが、大竹によれば「低体温の人のほうが長生きするという研究はたくさん見たが、逆の高体温の方が長生きする、といったデータは未だ見たことがない。少なくとも調べてないということは、根拠がまだ出ていない証拠である」とコメントしました。更に低体温の人の方が長生きである根拠として、エコカーの例えを出し「低燃費である」としました。

Q.どちらを信じる?

 視聴者とスタジオの投票。”Q.(温活は効果があるかどうか)どちらを信じる?”。スタジオでは3対2で”効果あり”が優勢。

 温活は効果があるのかないのか、視聴者からの暫定投票は一旦終了。伊藤先生は、大竹先生の意見を受けて、体温に関して、若者の平均値と高齢者の平均値を比べて、高齢者が低かったとしても、それぞれに正常であり、比較するところが違う、スポーツでも、若者とシニアのクラスは違うので、同じレベルで話すのはおかしいと反論しました。大竹先生は、65歳の時点で、体温が低いほうが長生き出来たので、65歳以上の方の場合、温活をしてしまうと早死してしまうということか?と反論しました。

 大竹先生と伊藤先生の意見を受けて、どっちが合ってるか間違っているかではなく、自分がどっちを取り入れたいか、という観点で見て欲しいといい、Qどちらを信じる?の投票結果を確認すると、効果無しが42%、効果ありが58%でした。坂上さんは結果を受けて、思ったよりも、肯定派がのびなかった、とコメントしました。

 討論のテーマは、温活は長寿のために必要ありかなしか?伊藤先生は、ただ長生きするのではなく、温活をして、元気で長生きすることが大切だといい、そのために、温泉に行ったり運動したりすることが大切だと主張しました。それに対して、大竹先生は、温活を否定するのではなく、体温が低いほうが長生き出来たといい、逆に、体温が高い人のほうが、健康で、認知症もなく、長生き出来た、というデータはお持ちではないですよね、と返しました。伊藤先生は、若い時から年寄りまでずっと体温を測る研究はなかなか難しいので、データはないと答えました。坂上さんは、男として、データが揃ってないと、疑問に思うとコメントしたが、研究結果はあるといいます。

高体温のハエの方が長生き!?

 動物実験で実証された、「高体温のハエのほうが長生き!」だったという研究結果について説明しました。ハエは寿命が短いので、ちゃんと数値として計測できるという。HSPを遺伝子的に高めると、明らかに長く生き、HSPを作る遺伝子をダメにすると、ストレスを受けて短命になるというデータは出ているといいます。

低体温のネズミの方が長生き!?

 伊藤先生のハエの実験結果を受けて、大竹先生は、ハエでしか言えてないと言いたいが、と前置きして、「低体温のネズミの方が長生き!」と返した。そもそも温活に否定的なのは、恒温動物なので、体温は簡単に上げたり下げたりできないと思っていて、検証も難しいが、ネズミで、体温調節機能をいじることで、体温を下げるネズミを作ることが出来た。調べたところ、メスのネズミで20%、オスのネズミで18%、寿命が延びたといいます。低体温が寿命が延びたということが、ネズミでは検証されているといいます。大竹先生の実験を受けて、伊藤先生は、本来の体温から下げたことで、省エネモードになってしまった。そのため、この低体温のネズミが現実世界に入った時、餌を探したり、戦わなければいけない時に、エネルギーがでてこないのではないか、と疑問を呈した。伊藤先生は、「元気で長生き」ということが大事だと述べました。大竹先生は、ヒートショックプロテインの効果で、「長寿」というのを出されたが、「長寿」は取り下げて、「元気に生きれる」だけに変えてもらえるのかと反論。伊藤先生は、ネズミでも、HSPを高めれば、効果が出ると主張しました。

第2ラウンド!健康に温活は必要?

 大竹真一郎医師によると温活で免疫力アップはインチキだという。大竹医師は「免疫力って数値化できないんですよ」と指摘。伊藤要子医学博士は「1を足していけば10になるが、何もしないというのは0で0を10回足しても0で文句ばかりいっててもなんの効果もない」と話し、免疫力アップはインチキだというのを裏付けるデータを紹介。NK細胞の活性率は入浴前は44%で入浴後は53%に上がっており、伊藤医学博士は「NK細胞は色々な細胞を食い殺してくれる力だけど、そういうのは活性として表される。免疫というのはシステムで動いているので他の免疫をあげるデータというのはある」と説明。大竹医師は「癌治療というのは癌の細胞は熱に弱いから保険でも認められている治療なんですが、例えば抗癌剤はがん細胞に効くが抗癌剤は健康な患者に使うと健康アップするよというのと変わらないんじゃないかと思うんですよ。あくまでも癌の患者さんに温めることは効果があるというのは認めるが、正常な人にすることが健康につながるとは僕は言えないかなと思う」と話した。一方、伊藤医学博士は「学生さんに協力してもらってこのテストを落とすと留年っていってHSPを図ったら試験前は上がって終わると下がった。HSPがストレスを守っている」と話した。

体温を上げるにはHSP入浴法

 体温を上げるHSP入浴法を紹介しました。体温を上げるにはHSP入浴法が効果的で体を温めることによってストレスを与えるとヒートショックプロテインの効果が出てきて、健康になります。

 HSP入浴法は40℃のお湯でおよそ20分、しっかり体を温める。口に体温計をくわえ、体温38℃ぐらいになるまでお湯に浸かるのが目安でお風呂のフタや入浴剤でお湯を冷まさないようにすることがポイントとなっています。こうすることで入浴後には体の芯まで温まるが、汗が大量に出るため水分補給を忘れないようにするのが大事です。入浴後の重要なポイントは保温でお風呂上がりは浴室で10分~15分ほど保温すると体温変化が少ないといいます。また寒い日は浴室の温度が下がるためサウナスーツを着て保温するのがオススメです。このHSP入浴法を実践すると基礎体温が1週間で0.5~1℃上がることが実証されました。

 伊藤医学博士は最初は大変なため、三回に分けたりするのが良いといいます。一方、大竹医師は「確かに上がってはいたが、長時間入浴する危険性をいっておきたい。風呂中にウトウトしているというのは脳への血流が落ちちゃって失神の直前だとさえ言われています。入浴中の事故もあるし、風呂で体を温めると血液がドロドロになるという研究結果もあるので危険性もあるというのを知ってもらいたい」と話しました。

 「温活ダイエット」とは代謝を上げて痩せるダイエット法です。このメカニズムは体を温めると代謝を促進させるHSPが増えて痩せやすくなるというものです。また、基礎体温を上げるには筋力量を増やす食事が必要とのことです。よく日本では生姜や唐辛子が温活に効果があるといわれていますが、それは一時的なものだといいます。エリカさんはたんぱく質・脂肪・食物繊維を含む食材を使った旅館の朝食が良いと説明しました。

 大竹さんは「代謝が上がれば痩せやすくなるが、ダイエットまでは結びつかない」と話しました。一方、伊藤さんは「継続すれば健康的なダイエットになる」と反論しました。また、大竹さんは「自分は体温が高いのに痩せていない」と反論しました。それに対して、伊藤さんは「単に食べ過ぎ」と答えた。伊藤さんは「基礎体温を上げるだけでは痩せないが、ダイエットに効果はある」と説明しました。

 伊藤さんは「HSPはコラーゲンの回復やメラニンの過剰生成を防止するので美容にも温活は効果的だ」と説明しました。また、伊藤さんは基礎体温が上がれば免疫が上がると説明したが、大竹さんは「ちゃんとしたデータは出ていない」と反論しました。

Dr.堤より

「温活は効果があるかないか、どちらを信じる?」という視聴者アンケートを行った。スタジオ出演者は最初と意見が変わらなかった。

温活について、肯定派の伊藤医学博士と否定派の大竹医師、どちらの見解を信じるか視聴者のdボタン投票結果をみると、肯定派が64%となった。坂上は年齢や体質の違いを考慮した上で温活は効果があると思うと話した。

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