βグルカンが新型コロナ重症化予防に効果? 近森病院で術後患者回復の臨床研究

新型コロナウイルス感染症の重症化予防に効果がある可能性があるとして、高知県吾川郡仁淀川町田村の健康食品メーカー「ソフィ」(尾仲隆社長)が製造する水溶性食物繊維「β(ベータ)グルカン」が、国際的な学術誌に掲載されました。体の免疫機能を調整して新型コロナに対抗できる可能性があるといいます。

 ソフィのβグルカンは黒酵母に糖質を加えて作ります。ゲルや粉末の状態で健康食品として販売しています。

 論文は、11年前からβグルカンの研究に携わる山梨大学非常勤講師のサミュエル・アブラハムさん(51)=インド出身=らがこれまでの研究成果をまとめる形で執筆しました。

 βグルカンは、免疫細胞の「ナチュラルキラー細胞」を活性化させるほか、新型コロナが重症化する原因の一つとされる過剰な免疫反応「サイトカインストーム」を抑制する可能性があるとしています。論文は7月に国際学術誌「Frontiers in Immunology(フロンティアズ・イン・イムノロジー)」に掲載されました。

 20日、高知県庁で尾仲社長らとともに記者会見したアブラハムさんは「(臨床試験を)やってみないと効果は分からないが、一日でも早く役に立てれば」と説明。インドと中米パナマの研究機関などが臨床試験に関心を示しているといいます。

 また、新型コロナとは別に、近森病院(高知市)が手術後の患者の回復についてソフィと共同で臨床研究を始めています。

 問い合わせ先はソフィ(0889・35・1671)。

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