開口抑制トレーニングを使いこなそう

反復唾液嚥下テストについて何かと反響をいただきましたので、今回はこのトレーニングについて、お伝えすることとしました。

嚥下障害の予防として、舌骨上筋群筋肉量低下が食いしばりを続けることで起きてくることを考え、30秒間に強く開口を維持できる筋力を抑制しながら嚥下することで、顎下の広頚筋と舌骨の舌根部、及、気管入り口での弁、喉頭弁(喉頭蓋)の締まりを動かす筋肉を鍛えます。

ここで気をつけたいのは、簡便であるからこそ、開口の回数をいかに正確に維持するかにかかっているということです。

喉頭隆起(甲状軟骨)と舌骨を触診しながら、嚥下をしてもらいます。

上半身は背もたれなどに寄りかからずに、真っ直ぐに直立し、顎を引いて、うなじを伸ばした状態で、立ちます。

真っ直ぐに、鏡をみながら、顎の中央の頤の先端を両方の手の親指で、顎下から抑えて、開口できないようにします。

その状態で、あえて、強く開口を行います。

しかし、したから指で抑えている力を強くすることで、筋肉は開口しようと力が入りますが、開けられないので、その時に、筋力負荷がかかり、舌骨上の筋群の筋肉量の減少、(サルコペニア)を解消されてきます。

 

患者さんの正面に座る場合は、第2指で喉頭隆起を、第3指で舌骨を触れ、喉頭隆起が第2指を十分に超えた場合のみ、1回の嚥下と数えます。患者さんによっては、嚥下の際に喉頭隆起があまり動かないことや、二段階に動くために数えにくいこともあります。また、嚥下をしかけたまま、未然に終わることもあります。

その患者さんの動きの特徴を知るために、検査前にまず一度嚥下してもらい、指で確かめるようにして、開口時に伸ばしたうなじが後ろに上がらないようにしっかり首後ろの筋群のトレーニングにもなります。

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