参考:3月23日静岡新聞
農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)は22日、ウンシュウミカンなどに多く含まれる色素「β-クリプトキサンチン」に、糖尿病などの生活習慣病を予防する効果がある可能性が高いとする調査結果を発表しました。
同機構が浜松市(旧三ケ日町)、浜松医科大と合同で2003年度から実施している疫学調査「三ケ日町研究」の一環。住民1073人を対象に調査を行い、13年度までに910人の追跡調査を実施。β-クリプトキサンチンの血中濃度と2型糖尿病、脂質代謝異常症、非アルコール性肝機能異常症の発症リスクを比較しました。調査の結果、毎日ミカンを3~4個食べ、β-クリプトキサンチンの血中濃度が高い人のグループは、血中濃度が低いグループに対し、2型糖尿病の発症リスクが57%低いことが確認されました。脂質代謝異常症は34%、非アルコール性肝機能異常症は49%低いことが分かったといいます。
ウンシュウミカンは15年9月、三ケ日みかんが三ケ日町研究を機に骨の健康維持の効果を示す機能性表示食品として認められました。同機構は「生活習慣病の予防効果を盛り込んだ新たな機能性表示につながる可能性がある」としています。